温熱療法(ハイパーサーミア)|愛媛県のがん治療なら凜メディカルクリニック

温熱療法
(ハイパーサーミア)

高周波ハイパーサーミアシステム・アスクーフ8で
身体の負担の少なくがん治療をお受けいただけます。

DETECTION

温熱療法
(ハイパーサーミア)とは

温熱療法(ハイパーサーミア)は、がん細胞が熱に弱いという性質を利用したがん治療法の一つです。

正常組織への影響を抑えつつ、単独または標準治療との併用で腫瘍縮小をめざします。

POINT/MERIT

温熱療法の特長・メリット

  • 身体への負担が少ない

    1回約60分、麻酔も入院も不要。照射中は温感や軽い発汗を自覚する程度で、終了後そのまま日常生活に戻れます。

  • 化学療法・放射線治療との併用で
    効果増強

    加温により血流と細胞膜透過性が高まり、薬剤到達率や放射線感受性の向上が報告されています。

  • 免疫賦活化・転移抑制作用

    がん細胞から放出されるHSP(ヒートショックプロテイン)は樹状細胞を活性化し、抗原提示を促進、がん免疫応答を引き起こす重要な役割を果たします。また、がんの転移に関与する上皮間葉転換(EMT)をハイパーサーミアが抑制し、がんの転移を抑える可能性があることが示唆されています。

  • 生活の質(QOL)を
    保ちながら治療

    ハイパーサーミアによりHSPの発現が増加することで、手術・抗がん剤・放射線障害からの防御と回復を促進する作用が認められます。また、がんによる痛みや倦怠感などの症状を緩和し、QOLを向上させる効果も期待できます。

MECHANISM

温熱療法の作用機序と科学的根拠(メカニズム・エビデンス)

  • がんと正常組織における
    温熱感受性の違いとその利用

    がん組織は43℃以上の高温で死滅することが多くの研究で確認されており、この性質は固形腫瘍に共通します。正常組織は血流による冷却作用が働くため温度上昇に対して調節機能を持ちますが、がん組織の新生血管は構造が未熟なためこの調節機能がなく、容易に加温されます。この性質を利用したのが、高周波ハイパーサーミアシステムで、ラジオ波で局所加熱し、正常組織を損なわずがん細胞のみを効果的に加温し、攻撃します。

  • 抗がん剤との併用による
    治療効果の増強

    温熱療法によって抗がん剤の取り込みや感受性が高まることが知られており、43℃を超える加温で特に効果が顕著です。40~42℃のマイルドハイパーサーミアでも増感効果は報告されており、高齢者や全身状態の悪い患者様にはマイルド加温から段階的に行うことが推奨されています。無理のない継続可能な治療を行います。

  • 放射線治療との併用による
    補完的効果

    温熱療法はがんの放射線感受性を増加させ、併用による相乗効果が古くから知られています。放射線治療は正常組織への影響もあるため照射量に限界がありますが、温熱療法は繰り返し適用可能です。特に低酸素・低栄養環境にあるがんや、細胞周期のS期のような放射線が効きにくい状態にも効果が見込めます。

  • ヒートショックプロテイン
    (HSP)の
    誘導と修復促進

    温熱療法によりHSP(ヒートショックプロテイン)の発現が増加し、手術・抗がん剤・放射線による細胞障害からの防御と回復を促進する作用が認められています。HSPは細胞のストレス耐性を高め、治療による負担軽減にも貢献します。

  • HSPによる免疫活性の
    促進と抗腫瘍効果

    HSPはTリンパ球やNK細胞の活性を高め、免疫系の働きを強化します。特に、壊死したがん細胞から放出されるHSP複合体は、樹状細胞を活性化し抗原提示を促進、がん免疫応答を引き起こす重要な役割を果たします。温熱療法はこのように、がん免疫を賦活する治療法としての意義も大きいと考えられます。

FEATURE

ハイパーサーミア装置
「アスクーフ8」
3つの機能的特長

  • アップダウン式施術台で
    安全に乗り降り可能

    POINT1

    施術台には電動昇降機構を備えており、最低位を54cmまで下降できます。筋力が低下した患者さんや車いすを利用される患者さんでも無理なく乗り降りできるほか、側臥位や腹臥位への体位変更もボタン操作のみで行えます。

  • シリコン膜冷却パッドで
    しっかり冷却

    POINT2

    電極面には柔軟性の高いシリコン膜を用いた冷却パッドを採用しています。体との密着性が向上し、加温効果を保ちながら皮膚表面の過熱を抑制できます。長時間の照射でも安定した冷却性能を維持でき、結果としてしっかりと腫瘍に熱を加えることが可能です。

  • 高周波電極と循環冷却で
    局所加温を最適化

    POINT3

    上下面の円盤電極間に8MHzの高周波電流を流し、腫瘍部位を選択的に加温する構造を採用しています。ガントリー内部にはシールド加工を施し、電磁波の漏えいを低減して患者さんと術者の被ばくリスクを最小限に抑えています。循環冷却システムとの組み合わせにより、効率的な温度コントロールと高い安全性を両立しています。

ELIGIBILITY

温熱療法の適応と禁忌

適応となるがん

ハイパーサーミアは、
さまざまながんに適応となります。

口から体全体のすべてのがん(脳・眼球・血液疾患を除く)

具体的には、口から肛門までの消化管、肺、肝臓、膵臓、腎臓、膀胱、前立腺、子宮、卵巣、乳房など、ほとんどの固形がんに適応となります。ただし、脳腫瘍、眼球内の腫瘍、白血病などの血液疾患には適応となりません。

初期・末期など、がんの段階や組織型・種類を問わず適応可能

ハイパーサーミアは、がんの進行度(ステージ)や組織型(がんの種類)に関わらず、適応となる場合があります。早期のがんだけでなく、進行したがんや末期のがんに対しても、症状緩和やQOL向上の目的で用いられることがあります。

注意・禁忌事項

体内金属(ペースメーカー・ステントなど)の位置や材質によっては実施できません。重度心疾患や治療部位の皮膚障害がある場合も適応外となることがあります。詳細は診察時に医師が判断します。

SIDE EFFECT

ハイパーサーミア
(温熱療法)の副作用

ハイパーサーミアは比較的副作用が少ない治療法ですが、以下のような副作用が起こる可能性があります。多くは数日以内に軽快します。症状が続く場合は速やかに医師へご連絡ください。

施術中の違和感や熱感(加温による軽度の不快感)

加温中に、治療部位に熱感やピリピリとした違和感を感じることがあります。

治療後の皮膚の赤みや軽い炎症

加温した部位の皮膚が赤くなったり、軽い炎症を起こしたりすることがあります。

一時的な倦怠感

治療後に、一時的な倦怠感を感じることがあります。

CARE

ハイパーサーミア
(温熱療法)にかかる
費用等について

当院でハイパーサーミアに用いる治療機器「アスクーフ8」は厚生労働省の認可を受けた健康保険適用機器ですが、当院のハイパーサーミア治療は自由診療(自費治療)です。日本では同日に同一疾患に対して保険診療と自由診療の治療の両者を行うことは混合診療として禁止されており、混合診療を行った場合の治療費は保険診療分も含めて全額自己負担となります。当院ではがんに対する治療効果を高めるため、患者様の状況に応じてハイパーサーミアに免疫療法や低用量化学療法、高濃度水素酸素ガス吸入療法、高気圧水素酸素療法、高濃度ビタミンC点滴等の自由診療の治療を同時併用することをお勧めする方針としており、これらの治療の妨げにならないよう、保険診療としてのハイパーサーミアを行っておりません。何卒ご理解いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

また、ハイパーサーミアは通常週1-2回行うことが推奨されていますが週1回に比べ週2回行う場合で治療効果が高く得られる可能性があると報告されており、当院ではハイパーサーミアを週2回行うことをお勧めしております。

PLAN

料金プラン

ハイパーサーミア

ハイパーサーミア

1回¥20,000

6回¥115,000

12回¥230,000

温熱高濃度ビタミンC療法

高濃度ビタミンC点滴25g+ハイパーサーミア

1回¥32,000

6回¥70,000

12回¥340,000

高濃度ビタミンC点滴50g+ハイパーサーミア

1回¥44,000

6回¥235,000

12回¥450,000

高濃度ビタミンC点滴100g+ハイパーサーミア

1回¥68,000

6回¥358,000

12回¥680,000

中島直美院長

DOCTOR

医師紹介

中島直美院長

院長

中島 直美(医学博士)

病気の治癒はもちろん、治療の副作用軽減、免疫力アップによる体力の向上、治療による外見の変化を改善するアピアランスサポートを行う“総合がん治療”を通じて、患者さまの生きる力を高めることが私たちの使命です。

経歴

愛媛大学医学部卒業後、四国がんセンター・愛媛大学医学部付属病院・癌研有明病院・聖路加国際病院・関西医科大学総合医療センターなどでがん診療に従事。

主な資格・所属

  • 日本医学放射線学会 放射線治療専門医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • 日本乳癌学会「乳癌診療ガイドライン」委員(2016-2020)
  • Biotouch Japan 医療アートメイク認定取得 ほか多数
中島直美院長

VISIT

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